科学的根に乏しいサプリメント広告は止めて欲しい!
有名人がCMで「私も飲んでいます」とニッコリされると、”私も買ってみようか”と、つい思ってしまいがちなサプリメント!
膝や関節の痛みに効くと謳われるグルコサミンやコンドロイチン!女性に人気のコラーゲンやヒアルロン酸!その他にも似たようなサプリメント広告がいっぱい出まわっています。
ついこの間も週間現代に、「ダマされるな! 飲んでも効かない「サプリ」一覧 えっ、あれも…?」という形で出ていました。
でも、これらのサプリメント、口から摂取しても何の意味もないとのことです。
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科学的根拠に乏しいサプリメント
健康を願う多くの人々が、さまざまなサプリメントに頼ることがあります。
特に、年齢とともに現れる膝の痛みなどに効果があるとされるグルコサミンやコンドロイチンは、多くの期待を集めています。
しかし、これらの成分が実際に軟骨を再生し、痛みを和らげることは科学的根拠に乏しいのが現状です。
グルコサミンやコンドロイチンは軟骨の構成成分であることは間違いありません。
しかし、これらをサプリメントとして摂取したところで、体内で分解され、軟骨が再生されるという証拠は見つかっていません。
著名な医学誌においても、これらのサプリメントが関節痛に有効であるという明確な結果は報告されておらず、実際には偽薬と同様の効果しか見られないという研究も存在します。
消費者庁も、科学的根拠のないサプリメントの問題を指摘しており、誇大広告による消費者の誤解を防ぐための措置を講じています。
サプリメントの広告やパッケージに記載されている効果が医学的に実証されていない場合、それは誤った情報となり得るのです。
ヒアルロン酸についても同様で、サプリメントとしての摂取が直接的に関節に影響を与えることは認められていません。
注射による治療とは異なり、口から摂取したヒアルロン酸が期待される効果をもたらすことは、信頼できるデータによって支持されていないのです。
サプリメントのメーカーは、消費者の体験談を用いて製品の効果を訴えることがありますが、これらの声が実際に裏付けられたものであるかは定かではありません。
痛みの感じ方は主観的であり、エビデンスに基づいた医学的証拠が不足しているため、実際の効果は疑問視されています。
グルコサミンやコンドロイチンに限らず、サプリメントを選ぶ際には、その効果について科学的な根拠をきちんと確認することが重要です。
誇大広告に惑わされず、信頼できる情報源から得られる知識に基づいて、健康を守る選択をしましょう。
口から摂取する意味とは
多くのサプリメントは口から摂取しますので、体内で消化されてから吸収され、あまり効果は期待できません。
食べたものはすべていったん腸の中でバラバラに分解されたり、血液にいったりして、アミノ酸や糖の形で利用されるからです。
「医者に殺されない47の心得」にも載っていたのですが、東邦大学の有田秀穂名誉教授が生理学の視点から、週刊新潮で同様のことを述べていました。
有田秀穂
1948年東京生まれ。東京大学医学部卒業後、東海大学病院で臨床に、筑波大学基礎医学系で脳神経系の基礎研究に従事、その間、米国ニューヨーク州立大学に留学。東邦大学医学部統合生理学で坐禅とセロトニン神経・前頭前野について研究、2013年に退職、名誉教授となる。各界から注目を集める「セロトニン研究」の第一人者。代表書籍「脳からストレスを消す技術」は20万部を越えるベストセラーであり、メディア出演も多数。