砂糖ががんを育てる?~砂糖を摂りすぎている人

甘いものへの欲求がとまらない、食後に猛烈な眠気が襲ってくる、理由もなく体がだるい——こうした症状に心当たりはないだろうか。これらは血糖値の乱れと、日常的な砂糖の摂りすぎが関係している可能性がある。

砂糖といえば虫歯や肥満の原因というイメージが根強いが、近年ではそれ以上の健康リスクが指摘されるようになってきた。特に注目されているのが、がんとの関係だ。米国ではがん研究に毎年何十億ドルもの資金が投じられているにもかかわらず、がんは依然として「予防可能な死因の第2位」に位置している。この現実の背景に、砂糖との密接なつながりが見え隠れする。

がん細胞は通常の細胞と比べて、はるかに多くの糖を取り込んでエネルギーに変える性質を持っている。血糖値が高い状態が続けば続くほど、がん細胞にとって都合のいい環境が体内に整ってしまう。さらに、砂糖を大量に摂取して血糖値が急上昇すると、体はそれを抑えようとインスリンを大量に分泌する。このインスリンこそが厄介で、がん細胞の増殖を強力に後押しする働きを持っている。がん細胞はインスリン受容体を通常細胞より多く持っており、本来は健康な細胞に届くはずの糖分を横取りしてしまうのだ。


血糖値の乱れはさらに別の問題も引き起こす。体内で慢性的な炎症が生じやすくなり、糖尿病・心臓病・がんといった深刻な疾患リスクとの関連が示されている。加えて、血糖値が高い状態ではビタミンCが白血球に取り込まれにくくなり、免疫力が著しく低下する。つまり砂糖は、がん細胞の栄養源になるだけでなく、免疫系がそのがん細胞と戦う力まで奪ってしまうという二重の悪影響をもたらす。