薬は緊急時は役に立つが誤った服用は重大な副作用の恐れがある!
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薬の種類や量が増えると
さらに、薬の種類や量が増えると、体内での相互作用が起こりやすくなり、予期せぬ副作用が現れることがあります。
東京大学大学院医学系研究科の秋下雅弘教授は、特に高齢者に対して薬の適切な使用を呼びかけています。
東大病院老年病科の入院患者2412名を対象にした調査でも、多すぎる薬は副作用が現れる率が高くなるという結果が出ています。
飲む種類の薬を減らしたことで健康になった人もいます。
秋下雅弘先生(東京大学大学院医学系研究科教授)は次のように語っています。
高血圧と狭心症、脳梗塞でなどに対する薬として7種類の薬を処方された男性が、血圧が下がりすぎてふらつきを起こしていました。
そこで、飲む薬を4種類に減らしたところ、血圧は正常になり、他の症状もすっかり元気になりました。
秋下 雅弘先生
東京大学大学院医学系研究科教授(老年病学・加齢医学)。1960年鳥取県生まれ。1985年東京大学医学部卒業。東京大学医学部老年病学教室助手、ハーバード大学研究員、杏林大学医学部助教授、東京大学大学院医学系研究科准教授などを経て、現職。高齢者への適切な薬物使用について研究し、学会・講演会・新聞・雑誌などで注意を喚起している。日本老年医学会で「高齢者に対して特に慎重な投与を要する薬物リスト」を含む薬物療法のガイドラインを中心になって作成。ほかに、老年病の性差、性ホルモンに関する研究。