コロナ後遺症に注意!改善の可能性あり

コロナウイルスやインフルエンザに感染した後、「もう治ったから大丈夫」と安心している方は多いだろう。しかし、2026年3月に科学誌『Cell』に掲載されたバージニア大学の研究によって、重症のCOVID-19やインフルエンザを経験したコロナ感染者は、数ヶ月〜数年後に肺がんのリスクが上昇する可能性があることが明らかになった。

この研究では、重症COVID-19で入院したコロナ感染者を追跡調査したところ、その後の肺がん発症率が上昇していたデータが確認された。さらにマウス実験で、コロナウイルス感染グループ・インフルエンザ感染グループ・非感染グループの3つを比較すると、感染を経験したグループはがんの進行が明らかに速く、生存期間も短かった。

そのメカニズムの核心にあるのが「免疫細胞の変化」だ。本来、ウイルスを排除する好中球や免疫の司令塔であるマクロファージは、がん細胞の発生も抑制する役割を担っている。ところが重症感染症を経験すると、これらの細胞の遺伝子の読まれ方が変化し、がんを抑えるはずの細胞が逆にがんの成長を促す側へと転じてしまう。さらに厄介なのは、この変化がウイルスが消えた後も持続する点だ。がん細胞を直接攻撃するCD8陽性T細胞も疲弊した状態が続き、肺の中が「がんの温床」になりかねない環境が形成される。