運動効果を高めるには?~ただ歩くだけより

気分の落ち込みやうつ状態の改善に運動が有効であることは広く知られていますが、ただ歩くだけではなく、さらに「運動効果」を高める具体的なアプローチが存在します。

フランス、イギリス、アイルランドの研究チームが行った調査では、中等度から重度のうつ病患者に週2回、1回1時間のノルディックウォーキングを10週間実施しました。その結果、開始からわずか5週間でうつ症状の顕著な改善が見られ、とくに症状が重い人ほど早く回復する傾向が確認されています。

ノルディックウォーキングは2本のポールを使って歩くため、足だけでなく上半身の筋肉も同時に動かすのが特徴です。

心血管疾患や末梢動脈疾患の患者を対象とした別の研究でも、ポールを使用することで酸素の取り込み量が増加し、歩行機能が大きく向上したことが明らかになりました。歌を歌ったり会話したりするのが少し難しいと感じるレベルの運動強度が目安となり、普通のウォーキングよりも効率的に心肺機能を高めることが可能です。

 

特別な施設は必要なく、ポールを用意するだけで手軽に始められるのも大きな魅力です。

運動直後の過ごし方は?


また、一生懸命運動に取り組んでいるのに、「なかなか体力がつかない」「思ったほど体脂肪が減らない」と感じているなら、「運動直後の過ごし方」にも目を向ける必要があります。

運動はドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質の分泌を促し、睡眠の質向上やストレス軽減に役立つことも分かっています。2026年に医学誌『Neuron』で発表されたマウスの実験では、運動直後に脳の「視床下部」にあるSF1神経を刺激することで、筋肉内のミトコンドリアが増加し、脂肪燃焼や持久力アップにつながることが示されました。

ここから学べるのは、運動が終わった直後も体内では適応のスイッチが入り続けているという事実です。

トレーニングを終えた瞬間にスマートフォンへ夢中になるのは、非常にもったいない行動と言わざるを得ません。

水分を補給しながら5分ほどソファーで座って休んだり、景色を眺めてゆっくり呼吸を整えたりする時間を意識するだけでいいのす。

同じ筋肉や心肺機能でも、脳の指令が違えば疲れ方や走れる距離は大きく変わってきます。頑張った成果をしっかりと身体に反映させるためにも、今日から運動後の余韻を大切に過ごしてみてはいかがでしょうか。

 

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今日の言霊


マウスの研究で、運動直後に脳の奥にある「視床下部」のSF1神経を刺激すると、持久力は大きく向上。つまり、筋肉側のミトコンドリア増加や糖質・脂肪燃焼といった遺伝子変化が見られたのです。by塩じぃ