甘じょっぱい味は塩分過多にご注意! 塩と上手に付き合うコツ

「みたらし団子」「塩キャラメル」「プレッツェル」——これらの甘じょっぱい味は、多くの人を魅了する絶妙な組み合わせです。甘味と塩味が織りなすハーモニーは、一度食べると忘れられない美味しさを生み出します。

しかし、この魅力的な甘じょっぱい味には、健康面で見過ごせないリスクが潜んでいることをご存知でしょうか。

京都府立医科大学とハウス食品グループが実施した共同研究により、甘じょっぱい味が私たちの塩分摂取量に与える影響について、驚くべき事実が明らかになりました。この研究では、健康な成人100名と慢性腎臓病患者66名を対象に、塩水の味覚感受性を詳細に調査しています。

実験では、被験者にさまざまな濃度の塩水を染み込ませたろ紙を舌に載せ、どの時点で「不快」と感じるかを測定しました。さらに、同じ塩水に80%ショ糖水を加えた場合の反応も比較検証されています。

結果は衝撃的でした。健常者グループでは、約20%という非常に高い濃度の塩水を「不快」と感じた人は48%でしたが、そこに甘味を加えると、不快に感じなかった人が52%に増加したのです。

より深刻だったのは慢性腎臓病患者のデータです。高濃度塩水を「不快」と感じなかった人が約79%に上り、甘味を加えると実に92%が不快に感じなくなりました。これは、甘じょっぱい味が塩分に対する警戒システムを大幅に鈍らせることを示しています。

なぜこのような現象が起こるのでしょうか。人間の味覚システムは本来、過剰な塩分摂取を防ぐため「しょっぱすぎる」と感じた時に自然と摂取を控えるよう設計されています。ところが甘味が混在すると、この防御機能が正常に働かなくなってしまうのです。

特に注意が必要なのは、健康を意識して減塩を心がけている人ほど、物足りなさを補うために甘味を加える傾向があることです。「薄味にしているから大丈夫」と思いながら、実際には甘じょっぱい味付けによって塩分を過剰摂取している可能性があります。

市販の加工食品にも甘じょっぱい味の商品が数多く存在します。照り焼きソース、甘辛煮の素、みたらし風調味料など、これらの商品は美味しさを追求する一方で、知らず知らずのうちに塩分摂取量を増加させるリスクを持っています。

ただし、塩分を極端に避けることも健康上の問題を引き起こします。ナトリウムは神経伝達、筋肉収縮、心臓機能に不可欠なミネラルであり、不足すると頭痛、倦怠感、認知機能低下、筋肉けいれん、めまい、集中力低下、うつ症状、熱中症などの症状が現れる可能性があります。

重要なのは、塩分との賢い付き合い方を身につけることです。甘じょっぱい味の料理を作る際は、通常よりも塩分を控えめにする意識を持ちましょう。また、塩化ナトリウム100%の精製塩ではなく、カリウムやマグネシウムなどのミネラルを含む天然塩を選ぶことで、体内の電解質バランスを保ちやすくなります。

さらに、野菜や果物に豊富に含まれるカリウムは、体内のナトリウム排出を促進し、自然な減塩効果をもたらします。バナナ、アボカド、ほうれん草、トマトなどを積極的に食事に取り入れることで、塩分の影響を和らげることができるでしょう。

甘じょっぱい味が持つ魅力的な美味しさの裏に隠された塩分過多のリスクを理解し、適切な対策を講じることで、健康を維持しながら食事を楽しむことが可能になります。味覚の仕組みを知り、バランスの取れた食生活を心がけていきましょう。


 

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京都府立医科大学とハウス食品グループの共同研究で、甘じょっぱい味が私たちの塩分摂取量の影響について、驚くべき事実が明らかになりました。by塩じぃ