コーヒー好きの方に耳寄りの話し~カフェイン以外にも注目!

朝起きてまず一杯、あの香りだけでホッとする——そんな「コーヒーが好き」という方に、最近の研究が伝えている少し驚きの話があります。コーヒーの健康効果として今注目されているのは、カフェインではなく「それ以外の成分」の働きです。


『Nature Communications』に掲載された研究では、カフェイン入りコーヒーとデカフェを比較したところ、デカフェでも記憶機能・睡眠・運動意欲に良い変化が見られたと報告されています。つまり、「コーヒーは眠気覚ましのための飲み物」という認識だけでは、もはや語り切れない段階に来ているのです。

脳との関係でいえば

出典;note.com


2010年代前半の研究でカフェイン単体・コーヒー・デカフェの3つを比較したところ、カフェイン単体では神経保護作用があまり確認されなかった一方、コーヒーそのものやデカフェでは神経細胞を守るような変化が見られました。コーヒー成分が「Nrf2(ナーフツー)」と呼ばれる体の防御システムを活性化し、炎症を抑えて細胞ダメージを軽減する可能性があるとされています。カフェインがセロトニンやドーパミンの生成を促してメンタルを安定させることも知られていますが、脳を守るという視点では、カフェイン以外の成分こそが重要な役割を担っているようです。

カフェイン以外でも腸内細菌と


見逃せないのが、腸内細菌との関係です。腸は「第二の脳」とも呼ばれ、気分・睡眠・認知機能に関わる物質を産生しています。緊張するとお腹が痛くなる、お腹の調子が悪いと気分まで落ち込む——そうした経験は、脳と腸がリアルタイムでつながっているからこそ起きます。研究では、コーヒーに含まれるポリフェノールが腸内細菌に影響を与えることで、リラックスや睡眠に関わる神経伝達物質「GABA」や、脳・神経を炎症から守る抗酸化物質「IPA(インドールプロピオン酸)」の産生に変化が生じることが示されています。コーヒーを飲む→腸内細菌が変わる→脳や気分にも影響するという流れが、少しずつ科学的に裏付けられてきているのです。

ただし、飲めば飲むほど良いかというと、そうではありません。過剰摂取になると脳を守る代謝物が減少する可能性が示されているほか、1日5杯以上になるとカフェインがカルシウムの排出を促し、骨密度低下のリスクが高まるとも言われています。適量の目安は1日2〜3杯程度。朝から昼はカフェイン入り、夜はデカフェに切り替えるのが、脳と腸の両方を考えた習慣としておすすめです。