野菜に潜む意外なリスク~カットしただけで危険!?

私たちの生活は、手軽で便利な食品が増え続ける中で、スーパーやコンビニで手軽に購入できる「カット野菜」「カットフルーツ」が人気を集めています。

これらの食品は時間や手間を省くことができる反面、実際にその健康への影響について深く考えることは少ないかもしれません。

 

今回は、カット野菜が健康に害を及ぼす可能性がある理由と、野菜・果物を購入する際の注意点について解説します。

まず、カット野菜のリスクを理解する前に、エンドトキシン(内毒素)という物質について知っておく必要があります。

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エンドトキシン(内毒素)という物質

エンドトキシンは特定の細菌が作り出す毒素で、体内に入ると炎症を引き起こし、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

特に加工肉や保存された肉類はエンドトキシンを多く含み、動脈の弾力性を低下させるなど、健康に重大な影響を与えることが確認されています。

 

ホールの状態の野菜や果物は通常、エンドトキシンのリスクが低い食品とされています。

しかし、一度カットされると状況は一変します。

カットされた野菜は切り口から細菌が侵入しやすくなり、その結果、エンドトキシンの増加が懸念されます。

特に、カットした野菜を冷蔵庫に長期間保存すると、細菌の増殖が進み、エンドトキシンのリスクが高まります。

 

2011年の研究では、ホールの状態で販売されている野菜や果物からはエンドトキシンが検出されない一方で、カットされた野菜や果物ではエンドトキシンの増加が確認されました。

また、別の研究では、カットされた野菜を摂取することで体内の炎症マーカーが上昇することが示されています。

これにより、カット野菜の摂取が健康に与える影響は無視できないものとなっています。

 

カット野菜やカットフルーツを習慣的に摂取すると、エンドトキシンによる体内の炎症が引き起こされる可能性があります。

特に、エンドトキシンが増加することで、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の上昇や体脂肪の増加、さらには心血管系の疾患リスクが高まる可能性があります。

2016年の研究では、エンドトキシンの少ない食品を1週間摂取するだけで体内の炎症マーカーが減少し、健康が改善されたというデータも示されています。