オメガ3サプリで意外な真実がみえる~もうショック!
健康意識の高い人ほど、フィッシュオイルやオメガ3サプリメントを日課にしているケースは多いです。「脳にいい」「心臓にいい」というイメージが定着しているからこそ、疑いなく飲み続けている方もいるでしょう。しかし、最新の栄養学研究によると、オメガ3をサプリメントで摂ることには、見落とされがちなリスクが潜んでいます。
オメガ3脂肪酸が必須脂肪酸であることは事実です。体内で合成できないため、食事から摂る必要があります。ただ、その摂り方が問題です。サバ、イワシ、アジ、サンマといった青魚や、くるみ、チアシード、亜麻仁、海藻類など、自然の食材から摂るのが基本であり、理にかなっています。

なぜなら、オメガ3脂肪酸は多価不飽和脂肪酸、つまり酸化しやすい油だからだ。サプリメントの場合、製造からカプセルへの充填、流通、購入、開封、飲み終わるまでに数ヶ月単位の時間がかかる。その間、油が無傷のまま保たれているとは考えにくい。実際、市販のフィッシュオイルサプリメントを調査した研究では、表示値より酸化指数が高い商品が多数確認されている。健康のために飲んでいるつもりが、酸化した古い油を体に入れ続けている可能性があります。
大規模な臨床試験でも、サプリメントとしてのオメガ3の効果には疑問符がついていています。2019年にニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載されたVITAL試験は、ハーバード大学が主導した研究で、50歳以上の男性と55歳以上の女性を含む2万5000人以上を対象に行われました。毎日1gのオメガ3を5.3年間摂取したグループと、プラセボ群を比較したところ、心筋梗塞、脳卒中、心血管疾患、がんの発症率に統計的な差はほとんど見られなかったそうです。
同じ雑誌に2018年に報告されたASCEND試験でも、同様の結果が出ています。オックスフォード大学の研究で、心血管疾患リスクの高い糖尿病患者1万5000人以上に、平均7.4年間オメガ3を1g摂取してもらいました。結果は、心血管疾患の発症率がオメガ3群8.9%に対しプラセボ群9.2%と、統計的な差はありませんでした。リスクが高い集団でさえ、サプリメントとしてのオメガ3に明確な予防効果は確認できなかったのです。
さらに、より踏み込んだ問題提起をする研究が2026年3月に報告されています。サウスカロライナ医科大学とコールドスプリングハーバー研究所の共同研究で、軽い頭部外傷を繰り返した脳に対して長期間フィッシュオイルを摂取させると何が起きるかを検証しました。アメリカンフットボール選手、ボクサー、あるいは転倒を繰り返す高齢者のように、いわゆる反復性軽度外傷性脳損傷を受ける状況を想定した研究です。
マウスを使った実験では、通常時はEPA(エイコサペンタエン酸)が脳内に蓄積されていくが、頭部外傷が繰り返されると、その蓄積したEPAが急激に動員され、脳の代謝が大きく変化することがわかりました。同時に、損傷した脳を修復するために必要な血管新生の働きが弱まることも確認されています。さらに、脳の血管と神経細胞が連携する神経血管ユニットでも異常が生じ、基底膜が肥厚して血管と神経の連携が乱れました。その結果、長期間フィッシュオイルを摂取したマウスでは、頭部外傷から数ヶ月後に運動機能と空間記憶の成績が低下しています。
これは引退したNFL選手やボクサーで問題になっている慢性外傷性脳症(CTE)との関連が示唆される結果です。CTEは繰り返しの頭部衝撃を受けた後、数年から数十年のちに記憶障害、うつ症状、認知機能低下などとして現れる病態として知られています。
同研究では、人の脳の血管内皮細胞を使った実験も行われており、長期間EPAにさらされた細胞では修復能力が低下し、血管ネットワークを形成する力が弱まることが確認されています。注目すべきは、同じオメガ3脂肪酸でもDHAではこうした悪影響が見られなかった点です。EPAとDHAはひとくくりに語られることが多いですが、脳の中での働きはまったく異なります。
研究チームはさらに、慢性外傷性脳症で亡くなった方の脳組織を分析し、アルツハイマー病とも関係する異常を見出しています。これはまだ研究の途上にありますが、「健康のために」と信じて続けてきたサプリメントが、特定の条件下では脳の修復を妨げる可能性があり、軽視できません。


