成長ホルモンは骨密度と脂肪を左右する!
カルシウムを積極的に摂り、ウォーキングも続けているのに、骨密度の数値が改善しない。食事に気をつけているのに、お腹まわりの脂肪だけが増えていく。40代・50代の多くの人が抱えるこの悩みには、見落とされがちな「根本的な原因」があります。
チェックリストを見てみましょう。健診で骨密度の低下を指摘された、同じ食事量なのに体重が増えた、体重は変わらないのにウエストが太くなった、階段を上ると以前より息が上がる——これらに複数当てはまるなら、カルシウムや運動不足だけが原因ではない可能性が高いといえます。
見逃されている「あるもの」、それが**成長ホルモン**です。「子どもの身長を伸ばすもの」というイメージが強いですが、大人にとっても骨密度の維持・筋肉の合成・脂肪の分解・血糖の調整を担う「代謝の司令塔」として機能しています。この成長ホルモンが不足すると、どれだけカルシウムを摂っても骨への定着が弱まり、どれだけ運動しても筋肉がつきにくくなるのです。
問題は、成長ホルモンの分泌量が30歳をピークに年々低下し、60代では約半分になること(Emiliano Corpas, 1993)。さらに深刻なのが睡眠との関係です。成長ホルモンは入眠直後の深いノンレム睡眠、とりわけ最初の90分に集中して分泌されます。睡眠不足が続くとこの分泌が激減し、骨密度の低下・筋肉量の減少・内臓脂肪の蓄積・糖尿病リスクの上昇が同時に進行するという「トリプルパンチ」状態に陥ります。更年期で女性ホルモンが減少する40〜50代の女性は、この影響をさらに強く受けやすい時期にあります。