骨粗しょう症は30~40代でも、しかも早く老ける!

骨粗しょう症は骨がスカスカになってしまう恐ろしい病気す。
近年の急速な人口の高齢化で、骨粗しょう症の患者数は年々増加し、今や1300万人とも言われます。
ところが、最新調査によると、30~40代でも骨密度が危険ゾーンに突入してしまっている人が1割もいることが判明したのです。
しかも、早く老けるというのです。

出典:30,40代でも骨粗しょう症
Contents
骨粗しょう症の大きな原因

出典:mrs-labo.jp
骨は一度作られればそれで終わりではありません。
「骨が壊される過程(破骨細胞)」と「骨が作られる過程(骨芽細胞)」の両方が存在しているのです。
1年間で約1割の骨が新しい骨に入れ替わっています。
ところが、骨密度は20歳をピークに歳をとるにつれ、次第に落ちていきます。
つまり、歳を重ねるに従って、破骨細胞が活性化し、新しい骨作りが間に合わなくなってしますのです。
これが骨粗しょう症の大きな原因です。
破骨細胞を抑えるメラトニン
メラトニンは睡眠を促すホルモンとしてよく知られています。
夜11時頃から急速に増え、午前4時頃にピークを迎えて朝10時頃にはほとんどなくなります。
メラトニンが破骨細胞を抑える働きがわかったのは、国際宇宙ステーション「きぼう」で行われた宇宙実験からです。
実験を行ったのは、日本の宇宙飛行士野口聡一さんです。
骨細胞の驚く役割

出典:calcium.saraswati.cc
骨細胞の驚くべき役割が、神戸大学 医学部附属病院 血液内科と北海道大学 大学院歯学研究科の共同研究で突き止められました。
骨細胞は骨の基本細胞で、骨において90~95%を占める骨の主要細胞です。
骨細胞が、全身の臓器を操る黒幕であることが、マウスの実験で判明したのです。
出典;calcium.saraswati.cc
遺伝子操作で骨細胞にダメージを与えると、マウスはまるでおじいちゃん、おばあちゃんになったように急に活力が低下したのです。そのことから、骨粗しょう症になって骨細胞がダメージを受けると、老化現象が表れてくるということが突き止められたのです。このことは、人間も同様になると考えられています。
骨細胞は、私たちの体にかかる重力や運動刺激を感知して骨の健康に重要な役割を果たすことが知られていました。
ところが、今回、全身の健康、とくに臓器を活性化する働きがあることが突き止められたのです。
骨細胞がなくなってくると、免疫力や赤血球が低下し、動脈硬化を引き起こし、インスリンの低下が起きるのです。
さらに、認知症の原因にもなることが判明してきたのです。
つまり骨がスカスカ、骨粗しょう症になると、骨細胞がダメージを受け早く老けるということです。