5人に1人が無意識の口呼吸~老け顔や口臭・虫歯に直結?

突然ですが、次のような症状はありませんか?

・朝起きると口がカラカラに乾いている
・のどがヒリヒリする
・いびきをかく
・花粉症がつらい
・風邪をひきやすい

40代以降の女性からも多く寄せられるご相談です。1つでも心当たりがあれば、無意識のうちに口呼吸になっている可能性があります。

実は、口呼吸は日本人の5人に1人が該当するとも言われており(伊豆原ら、2016年)、老け顔・虫歯・歯周病・喘息リスクの上昇など、多くの不調と深く関係しています。たかが呼吸のクセと放置していると、慢性的なアレルギーや体調不良につながり、実年齢よりも老けて見られる原因にもなりかねません。

出典:news.biglobe.ne.jp


例えば、元グラビアアイドルの重盛さと美さん(30歳)は、肺年齢が42歳と診断されました。原因は口呼吸によるもので、これにより呼吸が浅くなり肺機能が低下していました。鼻呼吸に切り替えることで、のどが開き、より多くの空気を取り込めるようになり、肺機能が回復しました。

鼻呼吸には、空気を加湿・加温し、細菌やウイルスをろ過するという3つの働きがあります。いわば天然の空気清浄機です。一方、口呼吸では乾いた空気がそのままのどに流れ込み、細菌やウイルスも無防備に侵入します。吸うときだけでなく、吐くときも口から行っていれば口呼吸に該当します。

口呼吸が続くと、まず口内環境が悪化します。唾液の分泌が減り、細菌を洗い流す力が弱まるため、虫歯・歯周病・口臭が起こりやすくなります。さらに、口が開いた状態が続くと舌の位置が下がり、歯を内側から支える力が失われて歯並びが乱れます。口周りの筋肉も衰えるため、ほうれい線が深くなり、フェイスラインが崩れ、口角が下がるといった「老け顔」につながります。

免疫面でも影響は深刻です。鼻のろ過機能が使われないため風邪をひきやすくなるほか、約9,800人を対象にした研究では口呼吸が喘息リスクを約1.8倍に高めると報告されています。口呼吸にアレルギー性鼻炎が重なると、そのリスクは約4倍にまで跳ね上がります。

口呼吸になる原因は、口周りの筋力低下・舌の位置の低下・鼻づまり・歯並びの問題・単なるクセなど多岐にわたります(野上ら、2021年)。やわらかい食事が続いたり、マスク生活で口を動かす機会が減ったりすることも一因です。裏を返せば、口周りの筋肉を鍛えることで口呼吸を鼻呼吸に変えるには十分な可能性があるということです。

あいうえべ体操


具体的なセルフケアとして、まず「あいうべ体操」をおすすめします。内科医が開発し、全国のクリニックにも広まっているこの体操は、「あー」と口を大きく開き、「いー」と横に引き、「うー」と前に突き出し、「べー」と舌を顎に向けて出す動作を1セットとして、各4〜5秒かけてゆっくり10回繰り返すだけです。著書によれば、アレルギーや腸の不調に改善が見られた例も報告されています。

寝ている間の対策には、口にサージカルテープや市販の専用テープを貼るマウステープが効果的です。

出典;amazon


就寝中は意識的に鼻呼吸を維持するのが難しいため、物理的に口を閉じる補助をするのが合理的です。また、日常的によく噛む習慣も口周りの筋力維持に直結します。やわらかいものばかりでなく、適度に歯ごたえのある食材を取り入れることで、自然と筋肉が鍛えられます。

口呼吸にメリットはほぼありません。今この瞬間、口が閉じているかどうか、まず確認してみてください。