新着記事

日本人の「がん死亡者」はなぜ多いのか?

Contents

驚くほど低い日本人のがん検診率

一つの大きな問題点として、がん検診の受診率の低さが挙げられます。

意外に思えますが、日本人のがん検診率は驚くほど低いのです。

例えば乳がんや子宮頸がん検診の受診率は、日本では30%未満ですが、米国では乳がんが72.5%、子宮頸がんは83.5%もあります。

出典:www.sbs-smc.or.jp

日本ではがん検診の重要性が十分に認識されておらず、特に乳がんや子宮頸がんなどの検診受診率は他国と比較して著しく低い数値を示しています。

がん検診は早期発見、早期治療に直結するため、この受診率の低さががん死亡者数の増加に直結していると言えるでしょう。

これは患者自身の意識の低さもありますが、医者側にも原因はあるようです。

本来は、がんにならないことが一番いいのですが、日本の医師は患者を『治す』ことにしか関心がありません。医者は難しい治療をするのが善で、それが本来の医者の姿だと思っているのです。検診をやっている医者は、地位が低く見られる傾向にあります。欧米では検診も医療の1つと考えられ、信頼も高い。その意味で、日本は、予防医学の後進国なのです。(中川医師)