健康診断は我々が思っているほどには役立っていない!
健康診断というものが、実際には我々が思っているほどには役立っていない可能性があります。
精神科医の和田秀樹先生や医師の近藤誠先生の指摘によれば、多くの場合、健康診断で見つかる「異常値」とされる数値が、実際には我々の健康にとって意味のある指標ではないことが多いのです。
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健康診断のどこが問題か?
私は今まで、健康診断は健康のために必要不可欠だと信じていました。
ところが、日本の場合は労働安全衛生法の規定で、事実上健康診断を受けなければいけなくなっているそうです。
そして、40代以降はこの健診に「ひっかかる」ことが増えてきます。
ここまではまだいいのですが・・・・。
「異常値」は健康上の重大な問題を示してはいない
和田秀樹先生によると、健康診断で使用される検査データの基準は、健康と考えられる人の平均値を基に設定されており、その範囲から外れる5%の人々を「異常」と判定することが一般的です。
しかし、このような判定基準は、実際にはその数値が病気に直結するわけではないということを意味しています。
つまり、多くの「異常値」は実際には健康上の重大な問題を示しているわけではないのです。
日本の健康診断の検査データは多くの場合、健康と考えられる人の平均をはさんで95%の範囲におさまる人を「正常」、高いほうでも低いほうでもそれをはみ出した5%を「異常」と判定されるように作られており、それはあくまで平均プラスマイナスの標準偏差で決めているだけのものであるからです。数値が異常だからといって、それが明らかに病気につながるかといえば、そのようなしっかりしたエビデンスのある検査はじつはあまりありません。そもそも「健康と考えられる人」なのに、その95%をはみだした値の人が「異常値」だとされているのですから。
つまり和田秀樹先生は、健康診断は意味がないと言っておられます。
でも、心臓ドッグと脳ドッグは受ける価値があると言っておられます。
健康診断における薬の処方は問題
一方で、近藤誠先生は、健康診断における薬の処方に問題提起をしています。
健康診断で見つかった問題に対して、すぐに薬を処方することが一般的になっていますが、これが実際には患者の健康を害することもあると指摘しています。
薬による治療は一時的な症状の改善には役立つかもしれませんが、根本的な解決にはならず、長期的な使用はさまざまな副作用を引き起こす可能性があります。
健康診断の数値結果は、自分の体が必要とした結果です。
その必要とした結果に対して、無理やり薬で下げようというところに問題があるのです。
例えば血圧が高い場合は血圧を高くしないといけない原因があります。原因をそのままにして、単に薬で血圧を下げたら体の反応を潰し、命を縮めることになります。
現代の西洋医学は対症療法なのです。
原因不明のままただ薬を出したら問題が出ないわけはないです。
近藤医師は、「がんは原則として治療せず放置した方がいい」と最初に告発し、世間の注目を浴びました。
医学会からは批判が殺到し、「危険な宗教」とまで罵倒されました。
でも、現代医学への警鐘を鳴らしたという点では、多大な功績と言っても過言ではないと思います。