コラーゲンが肌じゃなく腸を救うとは?

近年、「リーキーガット(腸漏れ症候群)」が注目されています。
この状態は、腸の壁に隙間ができ、未消化の食物や毒素、細菌が血液中に漏れ出すことを指します。
リーキーガットは、腸管透過性亢進とも呼ばれ、免疫系が過剰に反応することで全身に悪影響を及ぼします。
具体的には、全身の炎症や自己免疫疾患、肌荒れ、疲労感、メンタル不調、肥満などの健康問題を引き起こします。
ところが、コラーゲンは「美肌効果」だけでなく、腸の修復にも重要な役割を果たします。
コラーゲンに含まれるグリシンやプロリン、ヒドロキシプロリンといったアミノ酸は、傷ついた腸の内壁を修復し、リーキーガットの改善に効果的です。
また、消化吸収されやすいため、腸の働きが弱っている人でも利用しやすい栄養素です。
さらに、コラーゲンは炎症を抑える作用があります。
体内で抗酸化物質「グルタチオン」を生成する際の材料となり、結果的に腸内や全身の炎症軽減につながります。
特定のアミノ酸は善玉菌の成長をサポートし、腸内フローラのバランスを整えます。
これにより、腸内環境が改善され、リーキーガットの回復が促進されます。
コラーゲンは腸の修復を助けるサポート役ですが、腸の健康を根本から改善するには、バランスのとれた食事、適度な運動、ストレス管理などのライフスタイルの見直しが欠かせません。
リーキーガットは全身の健康に影響を与える重大な状態であり、コラーゲンはその対策として有効です。
質の良いコラーゲンを取り入れつつ、生活習慣を整えることが、腸から始める健康維持の第一歩となります。