辛い冷え性…靴下と重ね着、逆効果かも!?

冬の寒さが本格化すると、多くの人が靴下を重ね履きしたり、厚着をして冷えから身を守ろうとします。しかし、こうした一般的な対策が実は逆効果になっているケースがあることをご存知でしょうか。

冷え性の不調の原因は単純に「冷えているから」だけではありません。私たちの体は外気温の変化に対応するため、自律神経が体温調整を行っていますが、急激な気温低下が繰り返されると、この調整機能が過剰に働き、深刻な問題を引き起こします。

特に靴下の重ね履きは要注意です。複数枚の靴下を履くことで足先の血流が圧迫され、かえって冷えが悪化することがあります。また、厚着による過度な保温は体の自然な体温調整機能を鈍らせ、自律神経のバランスを崩す要因となります。

東洋医学では冷えを3つのタイプに分類しており、それぞれ異なるアプローチが必要です。

血虚タイプは血液の材料不足により、体の中心で生まれた熱を末端まで運べない状態です。このタイプの方が生姜や唐辛子で刺激的に温めたり、サウナで汗をかくと、さらに血を消耗してしまいます。必要なのは赤身肉などのタンパク質と鉄分を摂取し、軽い運動で筋肉量を増やすことです。

瘀血タイプは血液の巡りが滞っている状態で、下半身は冷えるのに上半身はのぼせやすいという特徴があります。厚着や温かい飲み物だけでは根本解決になりません。ふくらはぎを使った歩行やつま先立ちで血流のポンプ機能を活性化させることが重要です。

腎陽虚タイプは体のエンジンそのものが弱く、熱を作る力が低下している状態です。外から温めても体内で熱を作れないため、カイロや温かい飲み物は一時的な効果しかありません。筋肉量を増やし、冷たい飲食を控えることで深部体温を高める必要があります。


交感神経と副交感神経のバランスが崩れると

 


交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、常に緊張状態が続き心拍数が上がります。血管が収縮し続けることで血流が滞り、酸素や栄養が届きにくくなって疲労物質が蓄積されるのです。

さらに血管の収縮と拡張が短時間で繰り返されることで血圧が変動し、心臓や血管に大きな負担がかかります。これにより頭痛、肩こり、手足の冷えやむくみが生じやすくなります。

体が冷えると血流が悪くなり、白血球やリンパ球といった免疫細胞の働きが低下します。また自律神経の乱れにより腸の働きも悪くなり、免疫細胞の約7割が集まる腸内環境が悪化することで、さらに防御力が弱まってしまいます。

血流の悪化により筋肉に酸素や栄養が届かず、老廃物が蓄積されます。代謝が落ちることで疲労回復が遅れ、肩こりや首こり、むくみの原因となります。

秋から冬にかけて日照時間が短くなると、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌が減少します。セロトニンは心を前向きにし、ストレスを和らげる重要な物質ですが、急激な気温低下による自律神経の乱れと相まって、理由のない憂うつや気分の落ち込みが現れやすくなります。


冷え性は「体質だから仕方ない」と諦める必要はありません。まずは自分がどのタイプの冷えなのかを正しく把握し、それに応じた対策を取ることが大切です。間違った温活を続けるより、体質に合ったアプローチで根本的な改善を目指しましょう。