血圧は高い方が健康!?降圧剤治療の新事実
血圧に関する従来の常識が、実は健康を脅かす可能性があることをご存知でしょうか。多くの人が「血圧は低ければ低いほど良い」と考えていますが、この認識は危険な落とし穴を含んでいます。

降圧剤
医療現場では降圧剤による治療が一般的ですが、副作用が伴います。これらの薬剤は血圧を一時的に下げるだけで、根本的な解決には至りません。降圧剤による過度な血圧低下が引き起こすリスクは、特に高齢者では、脳梗塞や心筋梗塞といった重篤な合併症を招く危険性が高まります。これは血流不足により、脳や心臓に必要な酸素や栄養が十分に供給されなくなるためです。

出典:www.noukosoku.com
実際の医学研究では、血圧と健康リスクの関係は「Jカーブ現象」と呼ばれる特徴的なパターンを示しています。中国の大規模研究(Menghuan Li、2022)によると、収縮期血圧が110mmHg未満になると、めまいや失神、転倒リスクが急激に上昇し、最終的に死亡率も高くなることが判明しました。
一方で、同研究では収縮期血圧138〜140mmHgの範囲で最も死亡率が低いという結果も示されています。この数値は、従来の高血圧基準である140mmHgとほぼ同等であり、適度な血圧維持の重要性を物語っています。
認知機能への影響も見逃せません。アメリカの研究(J Verghese、2003)では、拡張期血圧が低すぎる場合、アルツハイマー病の発症リスクが増加することが報告されています。脳への血流が不足することで、老廃物の排出が滞り、認知機能の低下を招く可能性があるのです。
血圧管理において重要なのは、個人の年齢、体格、血管の状態、生活習慣を総合的に考慮することです。日本高血圧学会のガイドライン(JSH2024)では、診察室血圧140/90mmHg以上を高血圧としていますが、これは一律の基準であり、すべての人に当てはまるわけではありません。
薬物療法に頼らない血圧管理法として、呼吸法が注目されています。鼻から4秒かけて吸い、6〜8秒かけてゆっくり吐く深呼吸を1〜3分間行うことで、交感神経の興奮を抑制し、血圧を自然に下げる効果が期待できます。
運動療法も効果的な選択肢です。座ったままの腿上げ運動や、歯磨き時のスクワットなど、日常生活に取り入れやすい軽度な運動でも継続することで血圧改善効果が得られます。
フィンランドの長期研究では、サウナを定期的に利用する人々の心血管疾患リスクが有意に低いことが示されています。温熱効果による血管拡張と自律神経の調整が、血圧の安定化に寄与すると考えられています。
降圧剤の使用を完全に否定するものではありませんが、薬物療法のみに依存することの危険性を理解することが大切です。血圧は高すぎても低すぎても健康リスクを伴うため、適正範囲での維持を目指し、生活習慣の改善を基盤とした総合的なアプローチが求められます。
血圧管理の新しい視点として、「下げればよい」という単純な考えから脱却し、個人に最適な血圧レベルを見つけることが重要です。医師との十分な相談のもと、薬物療法と生活習慣改善のバランスを取りながら、長期的な健康維持を目指していきましょう。


