誰もがなり得る脱腸!症状は画像を見れば一目でわかる!

脱腸(鼠径ヘルニア)とは?
人間が二足歩行している限り、誰でもがなり得る病気です。
でも、ほとんどの人はこの脱腸のことについて、全く知りません。
しかも、たとえ脱腸になっていたとしても、気づかない人がいるのです。
手術数でも、消化器の外科手術No1で、なんと虫垂炎の約2.7倍もあるんです。
脱腸の症状は画像を見れば、一目でわかります。
脱腸は決して、腸がお尻から飛び出している状態ではありません。
しかもこの脱腸、日常生活に問題がないからと言って放置したままにすると、死に至る場合もあるのです。
そこで、鼠径ヘルニア専門医の意見をもとに、豊富な画像を使って脱腸についてまとめてみました。
Contents
脱腸とは(画像必見!)
「鼠径」とは太ももの付け根の部分を指します。
「ヘルニア」は、本来お腹の筋肉の壁ー腹膜の中に収まっているはずの小腸の一部が、太ももの付け根のところに飛び出している状態です。
これが脱腸(そけいヘルニア)です。
しかも、写真のように巨大ヘルニアになる場合があります。
脱腸は、多くの人が思っているように、腸がお尻から飛び出しているのではありません。
下腹のところで、腸が出っぱっているのです。
その点について、帝京大学医学部名誉教授の沖永功太先生は次のように説明しています。
ヘルニアとは、なにかものが「とびだした」状態をいう言葉です。鼠径ヘルニアは、鼠径部という足のつけ根の部分にとびだした状態を言います。一般にはこれまで「脱腸」という言い方もされてきました。とびだしてきているもの主としてお腹の中の腸(小腸)です。鼠径ヘルニアには子供と大人では少し違います。子供のヘルニアは生まれつきですが、大人のヘルニアは若い人にもありますが、むしろ筋肉が弱くなった中年以後に多くなります。
脱腸が悪化すると
脱腸は”恥ずかしいし・・・”、”悪いものではないみたいだし・・・”と放っておいたら、命の危険さえあります。
それで、なるべく早めに手術をした方がいいです。
上の画像は、Gi外科クリニック池田義博院長がアクティブシニアフェア2016で講義したYutube動画です。
ちょと長めですが、一般の方にも非常にわかりやすく講義をされています。
初期の脱腸の症状
・押すともとに戻る柔らかい膨らみ。
・突っ張り感。
・不快感や違和感。
・引っ張られる感覚が時々発生する。
嵌頓状態になると
・柔らかった膨らみが急に硬くなる。
・指で押さえても引っ込まなくなる。
・お腹が猛烈に痛くなる。
・嘔吐が止まらない。
1割が脱腸なのに気づいてない!
「ためしてガッテン」の街での調査では、30歳以上の男女100人のうち、10人が脱腸でした。
しかも10人のうち3人は、自分が脱腸であることさえ気づいていなかったのです。
何故か?
竹内厚(67歳)さんの場合は、下腹の所で、腸が盛り上がっているだけで、特に痛みもなかったから気づかなかったのです。ところが、友だちの小林さんの場合は、猛烈な痛みで救急車で病院に運ばれたのです。
取材によると、腸が出っぱっているのには気づいていたそうですが、痛くなかったのでそのまま2年位放置していたら、突然、激痛に襲われたとのことです。
救急車で運ばれ病院で診てもらったら、こぶし大の出っぱりがあり壊死がみられたのです。
このように脱腸は痛みがないからと言って、そのまま放置しておくと、ものすごく痛い思いをする場合があるのです。
脱腸の原因と早期発見方法

出典:西横浜国際総合病院
聖路加国際病院 ヘルニアセンター長の柵瀬信太郎先生によると、脱腸と力みとの関係は全くないということでした。
柵瀬信太郎先生
聖路加国際病院 消化器一般外科 特別顧問 聖路加国際病院 ヘルニアセンター長 ニューヨーク聖路加病院 ニューヨーク ベスイスラエル病院 ロサンゼルス カリフォルニア大学ロサンゼルス校
でも、昔は腹圧が脱腸の原因と考えらていたとのことです。
脱腸の原因は、生まれる前、男女の性別が決まる時期まで遡ります。
未分化の性腺が精嚢や卵巣に変わるとき、精嚢や卵巣が本来収まるべきところに収まるため移動するために、腹壁の穴が開いているのです。
その穴の開いている場所が鼠径部分です。
また、加齢により筋力が衰えてくることにより脱腸になる場合があります。
脱腸になりやすい人
誰でもその穴から腸が出てこないように、ヘルニアの防御機構が備わっています。
でも、その防御機構が何らかの原因で弱ってくるとヘルニア、つまり脱腸状態になります。
なぜその防御機構が弱ってくるのかはっきりとした原因はわかっていませんが、運動不足が原因のひとつにあげられています。
特に中年以上の男性に多く見られ、年間およそ14万人が発症しています。
中でも立ち仕事をしている人や便秘、肥満気味の人は要注意です。
女性の場合は、中年以降出産を経験した人に脱腸は多いです。
遅く出産をすると、どうしても太ももの筋肉が衰えやすくなるのです。
男女比4:1で女性の発症者が少ないのは、鼠径管が男性より小さいので、腸が飛び出しにくいからだと考えられています。
脱腸のタマゴの早期発見方法から手術まで
太ももの付け根に小指を添えて、手のひらを当てて、咳をすると、脱腸はすぐわかります。
脱腸の人は、咳をしただけで、開いている穴から腸が飛び出してくるからです。
また、ほとんどの人は腸が出ぱってても、痛みもなく、押さえると引っ込むのですぐ慣れてしまいます。
ただ、飛び出した部分が戻らなくなったり、硬くなったら注意が必要です。
放っておくと、強い腹痛や吐き気、嘔吐を伴い、腸閉塞を起こしたり、腸が強く締め付けられて血行が滞り、腸が腐り始めてしまうことだってあるのです。
脱腸の自覚症状がある場合は、すぐに病院に行くことをオススメします。
主な治療方法は手術になりますが、近年では人工膜(メッシュ)を用いて補強する方法が主流ですので、局所麻酔で短時間で終わりますし、早い段階で日常生活に戻ることもできます。
昔は筋肉の隙間を引き寄せて縫い合わせる手術を行なっていましたので、術後の痛みがあり、また再発率も10%と高かったため長期の安静が必要でしたが・・・・・
脱腸お勧め医療機関
脱腸は手術で簡単に治ります。
でも、放置しておくと命にかかわることもあります。
日帰り手術が可能ですので、今すぐ予約すると良いです。
手術に当たっては、名医のいる病院や治療実績のある病院をお勧めします。
この記事が役にたちましたら、下記のランキングバナーのクリックをお願いいたします。

まるで火の鳥❤