ダイエット食品はもちろんダイエットそのものも危ない?
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ダイエットが体の老化を進める
これは精神科医の和田秀樹という先生がPRESIDENTの中で述べています。
健康状態にある人が、「減らす」選択で、わざわざその状態を逸脱しようとしています。
とくに問題なのが中高年のダイエット。
血糖値や血圧に問題がなく、やや肥満という人が食事の量を減らしていくと、ビタミンやたんぱく質、コレステロールなどの栄養が足りなくなってしまいます。そのため、代謝を悪くして老化を進めてしまうのです。
ブドウ糖をエネルギーに変えていく過程には、ビタミンなどの物質が欠かせません。不足すると、摂取したカロリーをエネルギーとして有効活用できないのです。うまく消費できなければ、脂肪の形でたまっていきます。基礎代謝が悪い体、すなわち「歳をとった体」になるわけです。
すると、お腹が空いて辛い思いをしているのに全然やせない、という悪循環が起こってしまいます。
中高年でよく「若いころよりずっと食が細っているのに太る」という人がいますが、これは代謝が悪くなっている典型的なケースです。
概して「足りない」ほうが「余っている」よりも体や脳に悪いのです。
しかも歳をとればとるほど、不足したことによる害が出やすい。これは、体の恒常性を乱すようなことが起きたときに、適応の幅が狭くなるからです。
65歳以上の6人に一人が栄養失調
それに実態として、65歳以上の6人に一人が栄養失調です。
これについて、新開省二氏(東京都兼行長寿医療センター研究所副所長)は週刊現代の中で次のように語っています。
健康のためにと、あえてカロリー制限をして、野菜の煮物やサラダ、豆腐ばかりを食べたり、肥満だからやせなければと、ご飯や麺類など炭水化物を避ける糖質制限に励む人が多くいます。
ですが、こうした食生活を続けていると、栄養が偏ってしまいます。それが原因となって、高齢者の栄養失調が起きるのです。
週刊現代は次のように言い切っています。
55歳を過ぎてからのダイエット、カロリー制限は脳卒中、認知症などの大病、死に直結。実は太っている人のほうが長生きする。しかも、カロリー制限で「不能」になるとまで言っているのです。