肥満を防ぎ、血糖値を上げない効果的食習慣とは?

血糖値は、肥満とも大きく関わっています。
ご飯や麺類等の糖質を一度に大量に食べ過ぎると、血糖値は急激に上昇し、これが肥満の原因になるのです。
ところが、”健康診断で血糖値が高い”といわれても、そのまま放置している人が多いです。
でも、そのまま放置し続けたら肥満どころか、糖尿病の合併症を併発することだってあるのです。
そこで、肥満を防ぎ、血糖値を上げない効果的食習慣について考えてみました。
Contents
血糖値を防ぎ、肥満を防ぐ食習慣とは?
急激に血糖値が上がると肥満になり、糖尿病になってしまいます。(肥満と血糖値、糖尿病の関係は後述)
そうならないためには、血糖値をゆるやかにすればいいです。
血糖値をゆるやかにするためには、一般的には次の3つのことを守れば良いです。
①糖質を一度に大量に摂らない。
②よく噛んでゆっくり食べる。
③野菜など食物繊維→肉・魚などのタンパク質→ご飯・パンなどの炭水化物の順に食べる。
他にもいい方法があります。
そこで、管理栄養士の達友美(東京国際クリニック)さんの話をもとに、今すぐできる5つの食習慣についてまとめてみました。
ラーメンよりつけ麺
血糖値の上昇を抑えるのは、”かけそば”と”ざるそば”で比較すると”ざるそば”です。
”ラーメン”と”つけ麺”で比較すると”つけ麺”です。
上の画像のサイトによると、糖質ゼロ麺をつけ麺にして食べると、めちゃくちゃ味が絡まると書いてあります。
しかも、糖質ゼロのつけ麺なら効果はさらに高まります。
ラーメンよりつけ麺がいいのは、穀類を少し時間をおいて冷まして食べると、糖の吸収はゆるやかになるのです。
それは、レジスタントスターチのおかげなんです。
でんぷんは加熱して冷えた状態に戻すと、食物繊維と同じような働きの成分に変わるのです(レジスタントスターチはでんぷんを加熱した後冷ますとできる成分)。
レジスタントスターチは胃や腸で分解されにくいので、血糖値の急激な上昇を防ぎます。
食事の前にコップ半分の豆乳
血糖値は乱高下するのが一番良くないです!
豆乳や牛乳などたんぱく質や脂肪分が多いものは糖の吸収をゆるやかにする働きがあります。
それで、飲んでおくと血糖値の上昇を遅らせ、血糖値の変動を緩やかにすることができます。
とくに豆乳は糖分が少なく最適です。
味噌汁など料理の隠し味に使うだけでも効果が期待できます。
1日1品酢の物をとれ!
お酢のすっぱい成分がとてもいいです。
それは、お酢の成分である酢酸やクエン酸が血糖値の上昇をゆるやかにするからです。
1日の目安は大さじ1杯です。
たこときゅうりの酢の物はもちろん、サラダにかけてもOK!中華丼にもお酢を!
外食が中心な方はマイ酢がお勧めで、小さな容器に詰め替えて持ち歩くと、外食でもお酢を摂れます。
レモンや梅干しなども効果が期待できます。
豚肉で糖質がエネルギーになる
吸収した糖を使うか使わないかに作用するのがビタミンB1で、とくにお肉に多く含まれています。
ビタミンB1は血液中の糖を細胞に行き渡らせる栄養素なのです。
ビタミンB1が多い肉は豚肉で、牛肉の10分の1で1日必要なビタミンB1が摂れます(キャベツなら4kg、鶏胸肉2kg、牛ヒレ肉1.4kg、豚ヒレ肉140g必要)。
さらに、ビタミンB1の代謝を高めるにはネギ、にんにく、しょうがなどの薬味成分、辛味のある成分を一緒にとると効率的です。
例えば、生姜焼き(豚肉、しょうが、玉ねぎ)は、ビタミンB1を効率的にとることができて代謝も高ます。
茶碗は小さめ!よそい方もポイント!
日本人のエネルギー源はご飯です。
成人男性のご飯の適量はお茶碗1杯200g、成人女性150gです。
小ぶりな茶碗に変えてみると、食べるご飯の量は少なくすることができます。
普段食べるご飯の量をコントロールできれば、それが一番理想的です。
そのためには、ご飯の量を視覚的に見て覚えるのがいいです。
たとえば、カツ丼のご飯の量は400g、カレーライスには350g、すし1貫20gで、回転ずしだと5皿で200gになります。
意外にご飯を摂り過ぎてしまうのがお弁当で、よそい方で糖質は抑えられます。
軽めによそおったお弁当とギュギュ詰めにしたお弁当では、ご飯の量にかなりの差が出るのです。
毎日薬草茶を飲むと、血糖値は下がる!
なかなか上の食習慣が徹底できず、あまり効果を実感できない時は?
日本山人参という薬草茶がお勧めです。
仕事で忙しくても、サプリメントタイプもありますから、いつでもどこでも手軽に服用できます。
毎日、確実に飲み続ければ、血糖値は下がってきます。
インスリン治療が必要な人でも、併用すれば、かなりの効果が得られます。
【参考資料】肥満と血糖値、糖尿病の関係
上図のように、ケーキ・パスタ・白米などの炭水化物を短時間に多く摂ると、血糖値が急上昇します。
そして、血糖値を下げるためにすい臓からインスリンが大量に分泌されます。
食べた炭水化物は消化酵素の働きでブドウ糖(グルコース)に分解され、そのブドウ糖をインスリンが肝臓や骨格筋の細胞内に取り込んで、血中のブドウ糖の量を調整します。
ところが、インスリンが一度に大量に出過ぎると、そのブドウ糖を脂肪として体内に蓄えていくのです。
つまり、太ってしまうということです。
インスリンが別名肥満ホルモンと言われる所以です。
血糖値が高いまま放置すると

出典:tou.wpblog.jp
血糖値が高い状態をそのまましておくと、肥満だけでは済まされません。
知らず知らず糖尿病が体を蝕んでいき、最悪の場合は合併症を引き起こしてしまいます。
こうなると、あなたはこの病気で一生苦しむことになります。
目の網膜の血管に障害が出ると、失明の恐れのある網膜症になってしまいます。
腎臓の血管に障害が出ると、腎不全などの腎症なってしまいます。
神経や末端の血管に障害が出ると、感覚のマヒやしびれ、さらに手足が腐ってしまうこともあります。
それだけではありません。
死の恐怖に直面することだってあるのです。
血糖降下薬は危険!
これは、「医者に殺されない47の心得」に載っていたものです。
1990年代に、イギリスで大々的な試験が行なわれています。
被験者は2型糖尿病で自覚症状がなく、体重が標準の120%未満で、血糖値が110~270mg/dLまでの3800人。
くじ引きで2群に分け、A群は食事療法をメインにして、血糖値が270を超えたときだけ薬物療法を行いました。
B群は、降下剤を使って血糖値が常に110未満にとどまるようにしました。
そして10年間観察した結果は、「死亡、腎不全、失明に統計的有意差なし」。
一方、B群は低血糖による発作がA群の3倍に上りました。
つまり、血糖降下薬は、合併症の予防や延命には何の効果もないのに副作用が大きいという結果が出ているのです。
血糖降下薬で血糖値を下げているのに、「いつもだるい」「イライラしてキレやすい」「足元がふらつく」「認知症が出てきた」などの症状があったら危険です。
薬害を疑ってみる必要があります。