痩せたい人ほど知ってほしいファスティング!

「痩せたい」「デトックスしたい」という気持ちからファスティングに興味を持つ人は多いです。実際、体重が減った、頭がスッキリしたという声もよく耳にします。しかし、正しい知識のないまま実践することで、命に関わる危険を招くケースが医療現場では後を絶ちません。

実際にあった事例を紹介します。16時間の間欠的ファスティングに慣れた後、酵素ドリンクとお茶だけで5日間の断食を続けた方が、5日目の朝にめまいとふらつきで救急搬送されました。しかも指導者のもとで行っていたにもかかわらずです。これはファスティングを教える側もリスクを十分に把握していなかったことを示しています。

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ダイエットで多くの人が選ぶが効果は一時的!


プチ断食でキレイに痩せる


固形物を一切断つ長期ファスティングには、深刻なリスクが複数潜んでいます。断食中に失われるのは毒素だけではなく、ビタミンやミネラルといった必須栄養素も同時に枯渇します。ビタミンCが欠乏すれば4週間で壊血病が発症します。チアミン(ビタミンB1)が不足すると、断食開始からわずか4週間以内に脚気を発症し、数日で脳障害を引き起こす可能性があります。かつて382日間カロリーを摂らずに生存した記録がありますが、それはビタミンを補給し続けたからこそ実現したものです。ビタミンなしではそもそも生存できません。

医師が長期断食を勧めた症例では、最初の12人中2名が死亡しています。その患者は利尿剤を服用しながらファスティングを行っています。断食中は体の利尿効果が高まるため、電解質であるカリウムが急激に失われ、不整脈を起こして亡くなったと報告されています。医師であってもファスティングのリスクを正確に理解していない人が多い、という現実がここに表れています。

断食中は水分が減り体重が落ちるため、気分も良くなり多幸感が生まれやすいです。そのため「うまくいっている」と錯覚しがちだですが、体には着実に負担が蓄積されています。また、絶食状態から急に通常の食事に戻すと、リフィーディング症候群と呼ばれる臓器不全を引き起こす危険があります。食事の代謝に必要なビタミンB1やリンが枯渇した状態で急に食べ始めることで、重篤な欠乏症が一気に発現します。被災者支援の現場でも、食事提供の前にチアミンを投与することが医療的常識とされています。

以下に該当する人は、ファスティングを行ってはいけません。肝不全・腎不全・ポルフィリン症・妊娠中・授乳中・コントロールされていない甲状腺機能亢進症がある場合は絶対に避ける必要があります。コントロール不良の糖尿病患者も医学的管理なしには実施できません。24時間以上、とりわけ3日を超えるファスティングは、特別な医療管理のもとでのみ行うべきものだと理解しておいてほしいです。

ダイエット目的でファスティングを選ぶ人もいますが、1〜2週間の断食による体脂肪の減少は一時的なものにすぎません。むしろ断食を経験した体は飢餓状態に備えてエネルギーをより蓄えようとするため、断食前より体重が増えてしまうケースもあります。長期的な減量効果は期待しにくいです。

だからといって、ファスティングそのものを全否定するわけではありません。腸にも休養を与える「プチ断食」のように、完全な絶食ではなくタンパク質や脂質をある程度確保しながら腸を休ませる方法であれば、体への負担を抑えながら実践できます。近年注目されているボーンブロス(骨の出汁スープ)を取り入れた方法なども、その一例です。便秘・腹部膨満感・慢性的な疲労感といった腸の疲れのサインがある場合には、完全絶食ではなく消化の負担を減らす食習慣の見直しから始めることを強く勧めます。短期的な体重減少よりも、栄養を補給しながら継続できる食生活を整えることが、健康的なダイエットへの確かな近道です。