糖尿病合併症の新犯人は様々な病気と関連のある物質だった!

糖尿病合併症を引き起こしていたのはAGEという悪玉物質でした。
AGEは、様々な病気と関連のある物質だったのです。
だから、糖質制限食だけでは、糖尿病合併症を防ぐことはできないのです。
言い換えるとたとえ糖尿病になったとしても、AGEさえ気をつけていれば、糖尿病合併症は防ぐことができるということです。
AGEは糖化最終生成物と訳される糖化したたんぱく質のことです。
活性酸素などの影響も受けながら糖化が進むと体内の様々な物質の生成にダメージを与え、体に必要な栄養素が補えなくなり、さまざまな病気や体の老化に深く関係していることが最近の研究でわかってきたのです。

出典:AGE Busters
しかも、AGEは糖尿病になると体内にたまりやすくなるのです。
確かに血糖値を高めるのは糖質です。
ところがAGEがたくさん蓄積されると、糖尿病の合併症を引き起こすのです。
神経障害や糖尿病網膜症、腎症などといった合併症は完全に回避することは難しいのです。これらの合併症は、血管の損傷によって引き起こされるため、AGEの蓄積を抑制することが重要です。
糖尿病患者だけでなく、予防のためにも、食生活におけるAGEの意識は不可欠です。
高血糖状態を避けることはもちろん、AGEの摂取を抑えることで、糖尿病の合併症リスクを低減させることができるでしょう。
食生活においては、AGEの少ない食材を選び、加工食品や高温調理された食品の摂取を控えることで、糖尿病の合併症予防に寄与する可能性があります。
具体的には、新鮮な野菜や果物、生の魚介類を積極的に取り入れ、加工食品や揚げ物は避けるよう心がけることが大切です。
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一旦体内にためこまれたAGEはすぐには減らない

出典:糖質制限ダイエットバイブル
一旦体内にためこまれたAGEがすぐには減らないのは、皮膚や血管をつくっているのはコラーゲン繊維だからです。
コラーゲン繊維の寿命は15年です。
間接の軟骨を作っているコラーゲン繊維に到っては117年という長さにもなります。
そして、全たんぱく質の約30%を占めるコラーゲン繊維はAGEが最も蓄積しやすいのです。
AGEが体内に溜め込まれますと簡単に排出できませんから、時間をかけて少しずつ溜まっていきます。
5年以上したら確実に足が壊死したりする神経障害や失明の危険がある糖尿病網膜症、人工透析をしないといけなくなる糖尿病腎症などの合併症を引き起こすのです。
さらに、AGEは高齢者の変形性関節症を発症させやすくし、
アルツハイマー病やガンまでも、AGEが関係しているといわれているのです