一見安全と思われる傷口の消毒で傷口はかえって悪化する!
深い切り傷や擦り傷、転んでできた傷など、皮膚が損傷した際には、多くの人が直感的に傷口の消毒を考えます。
しかし、この一見安全と思われる行為が、実は傷の治癒を遅らせ、場合によっては悪化させる原因となることがあります。
傷口を消毒したり、ガーゼをあて、乾燥してはいけないのです。
人によっては、え~っ!と思われる方もいるかもしれませんが、これはキチンとした病院なら常識なのです。
傷口の乾燥が乾燥ががなぜ推奨されないのか、その理由を探り、より適切な傷の手当て方法について解説します。
Contents
傷口を消毒したりガーゼをあてたり乾燥してはいけない
まず、消毒薬は傷口内の細菌だけでなく、回復を促すために必要な健康な細胞までも破壊してしまいます。
これにより、炎症が引き起こされ、傷の治癒プロセスが遅れることがあります。
また、消毒薬の使用は、激しい痛みを伴うことが多く、これがストレス反応を引き起こし、さらに回復を妨げる可能性があります。
また、傷口を乾燥させることも、避けるべき行為です。
乾燥した環境は、細胞の死を招き、結果的に傷の治癒を遅らせます。
体液の働きで皮膚の再生は速く進むのです。だから、傷口は驚くほど速く治ってしまうのです。
消毒薬は傷口を壊す
傷口を消毒すると非常に痛いですよね!なぜだと思いますか? それは消毒薬は傷口を壊しているからなんです。しかも消毒することで傷口はどんどん深くなっていくのです。傷口の消毒はダメ!なのです。
消毒薬を使うと細菌の細胞膜のタンパク質が変性を起して壊れるので死ぬことになります。しかし、人間の細胞膜のタンパク質も変性を起すので、人間の細胞が破壊されて、傷を悪化させることになります。しかも、消毒の効果とは薬剤の効果ではなく、傷を洗うことで生じることが明らかになっています。一般的な消毒薬ではほとんどの細菌を殺すことはできませんが、消毒薬をかけることで傷を洗うことになり、細菌の多くが休眠状態に入り、感染を防ぐことになります。ですが、傷を洗うのであれば、傷口にとって害のある消毒薬を使うより無害な水道水を使ったほうが、いいのです。
乾燥すると細胞は死んでしまう
子供が転んで膝を擦りむいたとき、あなたは傷口に普通のバンドエイドを貼っていませんか?ガーゼがついていて通気性の良いキズバンを貼ることで、傷口を乾燥させていたわけです。でも、これは傷の治りを悪くする治し方だったんです。
傷が治るということは、破壊された皮膚の細胞が再生することです。皮膚に限らず人間の細胞は乾燥すると死んでしまうのです。皮膚の細胞が再生するときの舞台となる真皮や肉芽という組織も乾燥すると死ぬので血流が滞り、皮膚の細胞の再生も遅れてしまうのです。逆に、傷を乾燥させなければ真皮も肉芽も細胞が生きており充分な血流があるし、皮膚の細胞も再生活性化します。だから、傷が早く治るのです。傷は乾かすな!が、正しい治し方なのです。