深い擦り傷やえぐれた傷口をなぜ消毒したらいけないのか?

深い切り傷や擦り傷、転んだ傷等、えぐれた傷口を負ったときは・・・・。
傷口を消毒したり、ガーゼをあて、乾燥してはいけないのです。
え~っ!と思われる方もいるかもしれませんが、上の方法はかえって傷口を悪化させてしまうのです。
さらに驚くべきことに、アーシングすると傷の回復はもっと早くなることがわかっています。
アメリカの有名なスポーツ医学の専門医がアーシングという方法でそのエビデンスを提供しているのです。
Contents
深い擦り傷や転んだ傷等のえぐれた傷口には
深い擦り傷や転んだ傷等のえぐれた傷口には「湿潤療法」という治し方が一番です。
体液の働きで皮膚の再生が速く進むのです。
だから、驚くほど速く治ってしまいます。
湿潤療法とは、練馬光が丘病院傷の治療センター科長の夏井睦先生が始められた外傷治療の新しい治し方です。
夏井睦
出典;www.zakzak.co.jp
•1957年,秋田県生まれ。 •1984年,東北大学医学部卒業。日本形成外科学会認定医。 •2001年10月1日,インターネット・サイト「新しい創傷治療」を開設。 •2003年4月,特定医療法人慈泉会 相澤病院 傷の治療センター長として赴任。 •2007年7月,石岡第一病院 傷の治療センター長に赴任。 •2012年4月より,練馬光が丘病院 傷の治療センター。 •2017年10月より,なついキズとヤケドのクリニック開設 。
「消毒とガーゼ」撲滅宣言をしておられる夏井睦(まこと)先生は、自らのサイトで次のように宣言しておられます。
医療行為とは何かを言うことを問い詰めると,「病気や怪我の苦痛を取り除くこと」「病気や怪我を早く治すこと」の二つに尽きるだろう。これについては恐らく,異論はないと思う。この意味で,「苦痛を与え」「回復を遅らせる」行為は反医療行為とみなしていいだろう。
しかし,現在の日本の医療現場(そして世界中の医療現場)では平然と日常的に,その反医療行為が行われているのだ。それが「傷を消毒してガーゼをあてる」行為だ。「傷を消毒し,ガーゼをあてる」ことで,傷の治癒を遅らせて患者さんに経済的損害を与え,無用の身体的苦痛を与えているのだ。すなわち,医療行為として行われているものの中で最も意味がなく非科学的で野蛮な行為といえる。
薬も高価な治療材料も用いずに擦りむき傷もヤケドも治してしまいます。
大学病院で実際、皮膚移植が必要と宣告された重症のヤケドが2週間の通院だけで完治しているのです。
しかも、そんな事例が多数あるのです。
湿潤療法の原則は次のたった二つだけです。
1.傷を消毒しない。消毒薬を含む薬剤を治療に使わない。
2.創面を乾燥させない。
えぐれた傷も10日で完治
テレビを見ていたら、道路で転倒して、少し深めの傷を負った女性と自転車で転んで顔を擦りむいた女の子が出ていました。
治療は、なんと傷口を水道水でパシャパシャ洗って、茶色いシートを貼ってこれで終わり・・・。そして、驚くことに10日後には、道路で転んでえぐれた傷はほとんど治っていたから驚きです。自転車で転んだ女の子の大きな傷が、跡形もなくキレイに治っていたのです。
実際、湿潤療法をラップを使ってやった人がいます。
その凄さが一目で分かります。
さらにアーシングすると・・・
毎年7月にフランスで行われるツールドフランス(プロの自転車レース)は肉体的にも精神的にも過酷なレースで、ケガからの回復がなかなか進まないことも経験します。
2003年から2005年と2007年のレースで米国チームは、毎日の競争が終了したあと、アーシングを試みました。
すると睡眠がよくとれて、病気にもほとんどかからず、腱鞘炎をまったく経験することなく、その日のレーシングから劇的に疲労回復し、傷の回復もずっと早かったと報告されています。
下の写真はレースの選手が右上腕に深い裂傷を負い、一晩アーシングした結果の写真です。
迅速な傷の治癒が見られました。
この写真を提供したのは、カリフォルニア州パサデナの有名なスポーツ医学スペシャリストのジェフ・スペンサー先生です。
なぜ傷口の消毒はダメなのか?
傷口を消毒すると非常に痛いですよね!
なぜだと思いますか?
それは消毒薬は傷口を壊しているからなんです。
しかも消毒することで傷口はどんどん深くなっていくのです。
傷口の消毒はダメ!なのです。
消毒薬を使うと細菌の細胞膜のタンパク質が変性を起して壊れるので死ぬことになります。しかし、人間の細胞膜のタンパク質も変性を起すので、人間の細胞が破壊されて、傷を悪化させることになります。
しかも、消毒の効果とは薬剤の効果ではなく、傷を洗うことで生じることが明らかになっています。
一般的な消毒薬ではほとんどの細菌を殺すことはできませんが、消毒薬をかけることで傷を洗うことになり、細菌の多くが休眠状態に入り、感染を防ぐことになります。
ですが、傷を洗うのであれば、傷口にとって害のある消毒薬を使うより無害な水道水を使ったほうが、いいのです。
なぜ傷は乾かすといけないのか?
子供が転んで膝を擦りむいたとき、あなたは傷口に普通のバンドエイドを貼っていませんか?
ガーゼがついていて通気性の良いキズバンを貼ることで、傷口を乾燥させていたわけです。
でも、これは傷の治りを悪くする治し方だったんです。
傷が治るということは、破壊された皮膚の細胞が再生することです。
皮膚に限らず人間の細胞は乾燥すると死んでしまうのです。
皮膚の細胞が再生するときの舞台となる真皮や肉芽という組織も乾燥すると死ぬので血流が滞り、皮膚の細胞の再生も遅れてしまうのです。
逆に、傷を乾燥させなければ真皮も肉芽も細胞が生きており充分な血流があるし、皮膚の細胞も再生活性化します。だから、傷が早く治るのです。
傷は乾かすな!が、正しい治し方なのです。
擦り傷や切り傷の症状と化膿

出典:doctors-me.com
擦り傷は皮膚の表面を擦ったことによる炎症です。
ところが、傷口から細菌が侵入し感染すると化膿します。
化膿は「傷口が細菌により炎症を起こしている状態」で、腫れ・赤み・発熱などを伴います。
深い切り傷の場合は、砂や泥が入り込んでいます。
しっかりと水道水で洗い流すようにしてください。
この場合、消毒液は原則として使わないようにしてください。
また細菌によっては、破傷風や蜂窩織炎(ほうかしきえん)・敗血症になることもあります。
細心の注意が必要です。
こういう疑いがある時は、早めに病院の診察を受けることが大切です。
化膿による膿
化膿による膿は、細菌と白血球、マクロファージが戦った証です。
その死骸が膿となって現れ、粘りやにおいがあり黄色や緑色しています。
化膿は傷口を消毒することで妨げることはできません。
消毒すると、逆に悪化させてしまいます。
じくじくしている膿は傷口を修復している状態なのです。
また傷口にガーゼを当てると、治るための浸出液吸い取ってしまいます。
更に交換するときにせっかく再生した皮膚細胞をはがしてしまい、出血を伴ったりします。
それで、傷口の回復が遅くなるので、ガーゼはしようしないようにしましょう。
ちょっとした傷やヤケドは自分で!
湿潤療法、もしあなたが半信半疑でしたら、ちょっとした傷やヤケドでしたら自分で試してみてください。
傷口を水道水で洗って、amazonで購入できる「キズパワーパッド」を貼ると良いです。
キズパワーパッドは湿潤療法に対応したバンドエイドです。
また夏井先生のホームページ「新しい創傷治療」を開いてみてください。
写真が豊富に載っていますので、わかりやすいです。
この記事が役にたちましたら、下記のランキングバナーのクリックをお願いいたします。

まるで火の鳥❤
今日の言霊
最終的に「偽りの心、偽りの自我」が消えていくと、まことの我、すなわち「真我」が立ち表れます。自己と他者の境界がなくなる世界です。by塩じぃ